探究心を持っている人を
成長させるステージが矢崎の研究所

パワーエレクトロ二クス応用研究部

加藤 拓也

SECTION
01

大電流に伴う発熱をコントロールする“熱マネージメント技術”を研究

パワーエレクトロニクスとは、モーターなどの大きな電力を必要とするシステムを効率よく使うための技術です。この技術を使い、電気自動車やハイブリッド車の電力変換器、電池パック、センサ、非接触充電装置など、大きな電流が流れる電気部品に関する研究を行っています。業務としては、xEV(電気自動車、ハイブリッド、プラグイン・ハイブリッド車の総称)に用いられる電池パックの小型化技術の研究を通じて、矢崎の部品に必要となる熱マネージメント技術を開発しています。大きな電流が流れると、発熱も大きくなります。その熱をどう冷やすのかが重要で、従来の空冷・水冷だけではなく、違う冷却方法も模索し、発熱度合いによって冷却能力を変えることで熱の入出力を管理するのが、熱マネージメント技術です。熱の影響を受けやすい電池に関しては特に複雑で、ある一部分だけが発熱すると、その部分が先に劣化してしまいます。発熱に偏りがあると最悪、発火などの原因にもなりかねません。それを避けるために発熱を均等にするのも、熱マネージメント技術のひとつです。

SECTION
02

自動車メーカーで苦労した“熱の最適化”が、今の研究に生きている

自動車メーカーでの業務を行っている中で困ったのは、その熱でした。矢崎の部品は、“つなぐ”部品が多く、電池パック関連では電池からモーターを確実につなぐことが主となります。通電部品は他との絶縁が必要となり、これに用いるのが樹脂部材です。ところが、この樹脂部材の耐熱温度が120℃程度しかないため、通電部品の発熱は120℃程度までに抑えなくてはなりません。そのため、通電により、“どこがどの程度発熱するか”を把握し、樹脂部材へ耐熱温度以上の熱を伝えないようにする必要があります。単純に通電部品を大きくして低抵抗化することで発熱を抑えるという手段もありますが、通電される電流値に応じて最も発熱する部分のみを大きくすることや、最小限の大きさで熱を効率的に分散させて耐熱温度以内にする、などの熱の最適化を行うことが必要であり、その技術は矢崎の部品に応用できると考えています。自動車メーカーで苦労した経験が、今の研究にもつながっているといえます。

SECTION
03

クルマが使われるあらゆる状況を想定する

自動車メーカーでの業務を通じて、矢崎の部品は樹脂部品が多く、発熱・冷却・耐熱のバランスを取った設計を容易にできる手段が必要と感じていましたが、今の研究テーマはまさにこれにマッチしたものです。さらに、矢崎オリジナル電池パックの開発をすすめることは、電池パック関連部品全体を考えるきっかけとなり、現状では矢崎の商権にない部品も自動車メーカーへアプローチできる可能性が広がります。その際、車の使われ方も把握した上で部品を設計しないと、思ってもみなかった故障が起こるかもしれません。どの国で使われるか?極寒、酷暑、砂漠、多雨多湿、道路状況の悪い国……あらゆる状況下で電池パックは安心・安全に使用できるか?世界のユーザの事情を把握しておかなければなりません。

もちろん仕事に重圧を感じることはありますが、自身の業務が後工程へ渡り、不具合が発生しなかったときに、安堵感と充実感を得ることができます。今後の研究者としての夢は、自身の研究成果が矢崎の部品へ適応されて量産化されることです。

SECTION
04

矢崎は探究心を持っている人を成長させるステージ

工学部に進学したのは、機械が好きだったからです。子供の頃からロボットが好きで、将来ガンダムみたいなロボットを作れたら面白いだろうなと思っていました。専攻のメカトロニクスとは、メカニカル(機械)とエレクトロニクス(電子)の意味を併せ持つ言葉で、ロボットアームの運動・挙動を数値解析して、それに追従するプログラムなどを研究していました。

矢崎に入社したのは、「世界とともにある企業」「社会から必要とされる企業」の社是にもあるように、世界とつながって、世界のために働くことができそうな会社だと思ったからです。実際に福利厚生や労働時間、労働環境を見ても、若い社員にとっては、とても恵まれている会社だと思います。

物事には理想と現実があります。自身が学生時代に行っていた研究内容と業務が必ずしも一致するとは限りません。また、自分の考えと相手の考えが違う場合や、理不尽だと思えることもあるでしょう。そんなときに、ただ不満を感じるだけなのか、その状況の中から自身にない何かを発見できるのか。この日常から“何かを発見する”探究心が自身を成長させるものだと思います。

当研究所で働く多くの人々は、この探究心を持ち合わせています。困ったときには周りの人に気軽に相談でき、解決策を見つけることができる職場です。一緒に当研究所で働きましょう!

入社日
2007年4月
略歴
機械システム工学専攻、分野はメカトロニクス。入社後:MEMSプロセスによるマイクロヒータの開発、高電圧接点の接触信頼性に関する研究を行ったのち、自動車メーカーにてHEV向け電池パック開発に5年ほど従事。研究所へ帰任後は電池パック関連の開発を行っている。
出身地
北海道
研究領域
パワーエレクトロニクス応用技術
座右の銘
ギブ・アンド・テイク