「電気って面白い」の思いを原点に、
世界を舞台にした大きな仕事に
やりがいを感じる

EMC技術部

岩瀬 智洋

SECTION
01

自動車の全身に張り巡らされたワイヤーハーネスの
電波対策に取り組む

EMCとはElectromagnetic Compatibilityの略で、日本語では電磁両立性といいます。自動車の走行環境において電波が悪さをしないように対策を講じる技術です。自動車には車載メータや、バッテリーの電流を監視しているセンサーなど、電磁波を発する多くの電子製品が搭載されています。その電磁波がノイズとなって、ラジオに雑音が入ってしまったり、逆に携帯電話の電波で車載の電子製品が誤動作したりしないよう、対策・評価する解析技術です。

製品は各国の法規制値やメーカーの基準以下になることが確認された後に発売されます。ユーザはEMCの問題を直接目にする事はありませんが、自動車や家電といった多くの電子機器は、開発時に必ずこのEMC評価を行っています。矢崎のメインの商品群であるワイヤーハーネスは、ある車両では約50kg使われています。シンプルな製品と思われがちですが、電線自体がアンテナとなって電波を放射・受信してしまうことがあります。人間の血管のように全体に張り巡らされているワイヤーハーネスの経路の設計や引き回し、ワイヤーハーネス自体の軽量化などは、自動車の性能に深く影響します。電子機器やワイヤーハーネスがどう干渉するのか、どう測れば信頼できる測定値が得られるか、といった研究に取り組んでいます。

SECTION
02

正確無比をモットーに、測定器のマニュアルや測定結果を見極める

私の業務は、社内でのEMC評価環境の整備及び構築と評価方法の改善です。EMC評価は微弱な電磁波を測定するため、測定器の使い方や実験環境など、少しの環境変化で測定結果が変わってしまう可能性があります。開発や量産品の検証の際に、正しい評価をできないと、規制値を超える製品を見逃してしまうことになります。何を間違えたのか、その理由すらわからずにデータだけが残ってしまうようなことが起きないよう、日々、正確無比をモットーに測定環境や測定結果が正しいかどうかの見極めを行っています。

また、EMC問題は開発日程や対策部品追加により、コストに影響を与えることもあります。いち早く担当者が原因究明と問題解決を行えるよう、設備マニュアルや新型測定器などの評価環境を整備しています。EMCの技術は、製品化されてからは目に見えませんが、開発を影から支えているのです。

SECTION
03

「電気って面白い」が原点 世界を舞台にした大きな仕事に
感じるやりがい

工学部に進学した動機は「電気って面白いな」と感じたことでした。電気は目に見えずカタチのないものですが、それによって動いている機械は実に多いのです。大学時代は工学部の電子工学専攻で、FPGAというデジタル回路を組む研究をしていました。

私が最初に就職したのは電子部品メーカです。PC周辺機器、LED照明、TVなどの幅広い電子機器のスイッチング電源の設計開発を手がけました。2016年には、世界を舞台にした大きな仕事に魅力を感じ矢崎に転職しました。特に電子部品において、これだけグローバルに展開をしている会社は他にありません。世界の自動車メーカにとって、なくてはならない会社です。その中にあってEMCは、これから広がっていく分野であり、それまで手がけていたスイッチング電源とも大きく絡みます。責任の大きさとともに、やりがいを感じています。

SECTION
04

30年先を見据えた研究で
新たな技術に触れる喜び

当研究所では30年、あるいはもっと先を見据えて研究を行っています。様々な技術やサービス等が開発されることを想定し、矢崎の企業活動を支えています。その中では、新技術や先端技術に触れられる機会も多いと思います。
EMCの視点で見れば、電気自動車や自動運転など新しいサービスの誕生に伴い、新しい半導体なり制御技術が生まれると、それに対するEMCを調べなければいけません。今、自動車の電子化は急速に進んでいます。自動運転の実用化が望まれる中、EMC問題による誤動作は、評価段階で必ず発見し対策を講じる必要があります。新しい通信技術やデバイスが車載されることにより、通信や動力にも使われる電波のEMC問題は増加します。多数の設計・評価工数の中で、日程やコストに大きく係わってくるEMC問題は、予測困難な一面があり、非常に厄介な物でした。評価方法・理論・対策まで習得して開発日程・コスト圧縮を提案することも求められています。

今後はEMCの専門家となり、多くの問いに対して答えを持てるような研究者でありたいと思っています。矢崎はやりたいという意志と目標のある技術者には、必ず活躍の場がある会社です。

入社日
2016年9月21日
略歴
2011年:大学(電子工学専攻)卒業
2011年~2016年:電子部品メーカで電子機器(PC周辺機器、LED照明、TV)用スイッチング電源の設計開発に従事
2016年:矢崎総業入社、EMC技術部へ配属
出身地
愛知県
研究領域
評価技術開発・解析技術
座右の銘
正確無比