会長・社長の考え・人柄に感銘。
先人の知恵に少しでも近づきたい

伝送技術研究部

相葉 孝充

SECTION
01

幅広い周波数に対する電磁波を、信号品質を保ちながら伝送する

伝送技術研究部では、マイクロ波から光までの幅広い周波数に対する電磁波の伝送に関する研究を行なっています。電磁波をエネルギーとして伝送することもありますが、伝送部は主に信号としての伝送を取り扱っています。信号の伝送方法は有線、無線があり、それぞれに必要な信号品質を保つ必要があります。電磁波を伝送する場合、使用するデバイスや伝送経路の周波数特性(振幅、位相)によって変化しますが、周波数が高くなると寸法や材料、コンデンサ、抵抗などの僅かな値の変化が特性に影響を及ぼします。そのため品質を保ちながら上述の影響を理論的に理解した上で、最新の研究動向に留意して車載環境対応や新しい構造・機構、伝送方法の研究を行なっています。

現在は自動運転、車外通信を利用した各種サービスを行なうコネクテッドカーに対応する車載通信技術に関する研究を行なっています。車内での情報通信の高速化対応のみならず、外部とのシームレスな接続を実現するための研究に取り組んでいるところです。これらの技術を実現することで、車の利便性と安全性の向上に貢献できればと考えています。

SECTION
02

光ファイバが切り拓く、次世代自動車の可能性

光ファイバ通信では電気の信号を光に変えて光ファイバに入れ、それをまた電気に戻すしくみですが、ワイヤーハーネスを光ファイバにすることには多くのメリットがあります。電気は周波数が高くなると、信号の減衰や反射で崩れてしまうことがあるのですが、光だとあまり崩れません。また自動車の中はノイズ環境が厳しいのですが、光はノイズの影響を受けません。そして基本的に光ファイバは軽いので、自動車の軽量化にもつながります。ヨーロッパの比較的高級な車種では既に光ファイバが採用されており、その国の規格に合った光ファイバ製品を部品として納めていますが、国内ではまだ採用されていません。理由は電気を光に変換するデバイスが必要なため、価格が跳ね上がってしまうからです。カーメーカーはなるべく部品コストを抑え、低価格でユーザに製品を届けたいという思いがあり、部品サプライヤーとしてもなかなか高い部品を提供できないのが現状です。今後、自動運転などで扱うデータ量が増えれば、光ファイバの採用も増えてくるのではと期待しています。

SECTION
03

世の中のことをすべて説明できる面白さから、物理の道へ

幼少期は絵を描くことが好きで、きっと漫画家になるだろうと思っていました。高校の頃、たまには油絵でも描いてみようと自宅で描いたら部屋の中が油臭くなり、それ以降二度と描かなくなりました。高校の物理の先生が相対性理論を熱く語っていたり、数学の先生が「世の中のことはなんでも物理学で説明できるんだ」と力説するのを聞いて、「超常現象なども物理学を勉強すれば真偽を確認できるに違いない、これは面白い!」と思い物理学科に進みました。現在は主に光通信を研究領域としていますが、大学時代はバイオマスなど、環境にやさしい材料を扱うエコマテリアルの研究をしていました。修士では合金の相転移の研究を手がけ、光ファイバ・光通信に関わったのは社会人になり前職の会社に就職してからです。その後前職の事業のトップと知り合いだった当研究所の所長からの誘いを受け、入社しました。

SECTION
04

会長・社長の考え・人柄に感銘。先人の知恵に少しでも近づきたい

矢崎に入社し、一番素晴らしいと感じたのは、会長・社長の考え方です。普通の会社なら、売上や利益の追求が中心ですが、矢崎の社是や会長の言葉からは「この会社は本当に人を大切にしよう、社会に貢献しようとしている。人とのつながりを大事にしている」という思いが伝わってきます。口にするのは簡単でも実践するのは難しいことを、トップ自ら実践されていることに感銘を受けましたし、そのお人柄に惚れ込んでいます。

研究者として、当研究所で新しい技術に触れ、知見を増やせるという部分に高いモチベーションを感じています。専門性を深める中で、そこから新しいアイデアが浮かんだときに大きなやりがいを感じられます。しかし、そのアイデアの多くが既に論文で発表済みであったり、特許が出願されていたりします。自分たちが最初に気付くべきだった内容が、論文や特許に出ると、責任を感じます。そういった先人の研究者に少しでも追いつくことが研究者としての目標です。

矢崎は自分のやる気次第で良くも悪くもなる職場です。入社前の知識はさほど重要ではなく、好奇心と探究心、そして難しそうに見える技術に挑戦する僅かな勇気があれば、誰にでも可能性があります。比較的自由に研究テーマを選ぶことができます。また、横須賀サイトは周囲に海も山もあり、空気も最高です。ぜひ一緒に働きましょう!

入社日
2003年2月1日
略歴
大学院修士まで物理学を専攻
学部:エコマテリアルの熱物性の研究
修士:合金液体クラスターの直接検出の研究
入社後のキャリア
  1. 光ファイバの伝搬特性数値解析、評価技術の研究
  2. 車載用光通信システムの研究開発
出身地
埼玉県
研究領域
高周波伝送技術(主に光伝送)
座右の銘
「初心忘るべからず」
*この言葉の正しい意味は「無知で恥をかいたときのことを忘れるな」であり、研究を行う上で、知識に対して常に謙虚な姿勢を忘れないという観点から、自分に言い聞かせるようにしています。
重圧を感じるとき
基本的に自分たちが分からないことが研究の出発点になりますので、分からないことが分からないままで研究が進まないとき
重圧から解放されるとき
逆に研究がうまくいきはじめたとき